"スキ"でいることに疲れてしまった自分



それを・・彼はあまりにやさしく受け止めてくれた。







+喩え何時に成ろうとも+



ずっと、ずっとスキだった。

守ってくれた。

私も守った。


私は国を選んだ。

彼は私を選んでくれた。

傍にいてくれて


行ってしまった。



そして私は他の人を選んだ。

例え本望でなくても


そして彼を裏切った。

気が付けば敵になった。

それでも嫌いになるはず無い。

大好きだった。

彼が心配で

国が心配で


どっちも・・私が守らなきゃいけなかったのに


どっちも・・一瞬でも手を離してしまった。



そして取り返しか付かなくなる。


「オーブがっ!!!!」

大切なものが焼かれた。


もう一つの大切なものは、帰ってきた。



「・・・・・・・アスラン・・。」


"死にたい気分だ"と、言って。

お前までそんな事になったら・・私は・・・。


「そういう事言うのやめろよ・・・誰も喜ばない。」


昔のように、ふざけるなともいえなかった。


でも


大好きだ。


今も昔も変わりなく


国もアスランも大好きだ。



でも・・・・・・・


だからこそ・・。






「いいのか?カガリ」


キサカは心配したかのように私から渡されたものを見る。

「あぁ・・良いんだ。」


それはアスランから貰った指輪。


「私が・・・」



"はめるのに相応しい女になったと思ったら返してくれ。"


そんな私の心をアスランは知るはずも無い。



だから、別れられても良いと思った。

どんなに・・心も身体も離れても思いで消えるわけではない。


私の中の彼との想い出は一生、この指輪と共にあり続けるから。



勝手・・極まりない話だがな。




それもこれも、全部


国と彼両方を一緒に好きになれなかった自分への言い訳で、

それはアスランからすれば許せない事だと

理解しているつもりだった。







「帰ってこいよ・・・私はここで待ってるから。」


待つ事がどんなに辛い事か

良く分かる。


「カガリも・・がんばって。」


片割れに優しく抱きしめられる。



・・・・頑張る?







そしてアスランの前に出た。



「・・・・・・・・。」



抱きしめたかった。


・・・・・。


許されない。

そんな勝手許されない。





行ってらっしゃいと・・優しく声もかけられない。


アスランが帰ってくる場所は此処じゃない。



私ではない。

オーブなのだと。


それが酷く悲しく感じられたのと同時に

当たり前の事だと・・肯定する自分がいた。






・・・・・好きでいる事に疲れたのかもしれない。






ギュッ




優しく強く抱きしめられた。






"俺は此処に帰ってくる"



そう聞こえた気がした。


良いのだろうか?


此処で

こんな・・



私で。


そんな心を知っているかのように


彼はやさしく



受け入れてくれた。








我が儘で勝手で・・ごめん。


でもいつか・・・









-----指輪・・はめてもいいかな?























+++++
あとがき
・・・うん。SPのハグはやはり・・譲れませんよね?(何に)
アスランは大人になったのだよっ!!って思った・・。
運命を通して、彼が唯一・・成長したのは恋愛面だと思った。
カガリも生まれて始めての色仕掛け(ユウナにだけど)したし。
これからこの二人の恋愛はどんどん大人っぽく艶っぽくなるのか・・・
と思うといつも通りですが妄想が止まりません(苦笑)
アスカガなら老後まで応援しますから(割かし本気)!!!
2006.03.02