5 填る



「カーガーリさん!」
「出たな変態小僧め!」


最初のアレ以来・・アスランはそうとうその行為が好きになったらしい。





食事が終わり二時間ほど勉強するとまるで頑張ったご褒美が欲しいかのようにカガリにへばりついてくるアスラン。
カガリは溜息を付いてアスランを見た。


「お前もう十時だぞ?今日は帰った方が・・」
「大丈夫俺の家放任だから。」

ね?と笑って組み敷かれると、カガリもその綺麗な翡翠の眼に捕らわれてしまう。
・・もうこれは、私も・・填ってるのかな?






アスランの体は"綺麗"だ。

まるで西洋の昔の青少年の像の様に美しい。(あそこまでマッチョではないが)

うっとりとすると・・アスランが優しく笑ってキスをする。

こういうキス、好きだな・・なんて思ってしまって。カガリもついついアスランの舌や口の中を優しく撫でていた。


「カガリさんの・・キス甘い。」
「・・アスランも甘いぞ・・・。」


次はアスランがうっとりとしてしまい、カガリはにやりと悪戯に笑いアスランの体を弄る。
その手つきに、アスランはいつも酔わないようにと気を付けるのだが・・・二回に一回は翻弄されっぱなしだ。
カガリさんが・・綺麗すぎて、妖艶すぎるから・・・・・・・・。

肌に舌の触る感じをゾクゾクと受けながらアスランはそんな事を考える。


まだ出会って間もない。なのに・・凄く好きなんだ。



繋がったところから溶けて本当に一つになりたいと思った。




「カガリ・・。」



そう隣で寝ているカガリに、アスランは声を掛ける。
寝ているのは承知だが・・起きているときは"カガリ"なんて呼べないから。


「愛してる・・。」


そう呟いてアスランも眠りについた。














休日、カガリが服を買いに行くというと、アスランはそれに付いていくと言い出す。
別に構わないのだが・・女の買い物なんてつまらないだけだとカガリは言うがアスランは聞かない。

「それにお前受験勉強あるだろ?」
「別に・・一日くらい平気だ。」

だって、第一志望A判定出てるし。
そう余裕の笑みを見せるアスランにカガリは絵に描いたような優等生だな・・と声を漏らした。


「実は私買い物好きじゃないんだ。」

「そうなのか?」


服を選びながらカガリは唐突にそれを言う。アスランは少し驚いてみせる。
女の子はみんなショッピングが好きなのかと思っていた。


「面倒じゃないか?そりゃ服を見るのは楽しいけど。」
「同感だな。」

そう言いつつも、アスランは嬉しそうに笑う。


「でも、カガリさんと一緒なら悪くない。」


そう・・・・この世の全ての女をトキメキで殺すのではないかと思えるほどのスマイルで見られ、カガリは思わず目をそらす。

「・・・・・・・引かれた・・?」
「・・あ"・・いや、そう言う訳じゃなくてだな・・」

この頃分かったことは、アスランは案外繊細だと言うこと。
一々エッチが上手いかとか・・言動が臭くないかだとか、子供っぽくないだろうかとか。

そういうみみっちい事を気にする。(まぁ本人にとっては重要なことなんだろうが。)


「お前が格好良すぎて。」

「・・・・・・・・・・嘘だな。」

「ホント。」


だから拗ねるなよ。
そう頭を撫でられ、子供扱いされているような気になってしまうのに・・ずっと撫でていて欲しいとも思う。
髪を梳かれ、頭皮を撫でられるとアスランはゆっくりと瞬きをする。

心地よいのだろうとカガリは感じ、ちゅっと誰にも見られないよう耳にキスをした。


「へへ。」


悪戯が成功したように笑うカガリにアスランも頬が弛む。
カガリさんの隣は凄く、凄く居心地がいい。


甘えられる。・・甘えてもくれる。


今まで・・他者より何事も出来ていたせいか、他人に頼ると言うことを知らなかったのかもしれない。
二人で手を繋いでショッピングモールを回る。
一人で来ても何にも楽しくない場所だが、カガリさんの洋服を見るのは楽しかった。


「アスラン、どっちが似合うと思う?!」

「・・・うーん」


どっちも似合う・・だが・・。



「こっちは俺と居るとき専用。こっちはいつでも良いかな?」

「なんだそれ?」

「こっちの服は露出があるから。」


だから、人前では駄目。そう言ったアスランにカガリは思わず笑ってしまう。
子供っぽい・・いや、独占欲が強いのだろう。


くすぐったくて嬉しい。







アスランとの買い物は終始楽しく、二人は顔が弛みっぱなしだった。
だが・・ふと、鏡に映った姿をカガリは見る。


「・・・・カガリ?何か良いのでも・・」
「ん?いや、あっち行こう!アスラン!」


いかにも大人の自分(童顔だが・・)アスランも歳の割に大人びているが社会人には到底見えない。

・・・・・・・、何か不吊り合いだな・・。


別に同じ年だから良いというわけではないのだけれど・・、何だか哀しい。

アスランと同じ年だったら良かったのに。



「・・・・・・・・・・?どうか・・した?」

「・・ううん・・、」


アスランの腕に自分の腕を絡めた。アスランは嬉しそうに笑い、カガリも笑う。
好きなんだな・・と感じた。


好きだから、似合わないだとか、似合うだとか・・考えて、グルグルしちゃうんだろう。



「大丈夫になったぞ!」

「?」


気持ちの正体が愛情から来るものだと分かってしまえば恐くない。

だって、好きだって事なんだから。































































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あとがき
短めです;;
2007/07/16