7,傍観



彼女は最初から嫌だと言っていた。

押し切ったのは俺。




蠱惑的悪夢



-エンドレス-




潔く、理解した。
カガリは俺のことを嫌いなんだ。

傍にいたくないほど、

学校に・・来られなくなるほど。


俺が嫌いなんだ。


認めるのが恐かった。




だから・・ずっと避けてきた。



アスランとカガリの・・付き合いだした一周年記念日からは


もう、一ヶ月も過ぎていた。




「メイリン。」


隣にいる彼女。

「はいっ」

くったいなく・・純粋に、微笑む姿が、昔のカガリと被った。



保健室

クラス

屋上。


すべて、俺と、カガリの場所。
そして、俺の隣りも・・・そう、彼女の居るべき場所。


「メイリン」


もう居ない。

そういえば・・つい先日、屋上の彼女に叩かれたな・・・。













彼には彼女が居た。

だから黙っていた。





-無慈悲-




「いい加減・・馬鹿じゃないの。」


そう言われて、ひがみだと思っていた。
アスランさんは格好いいから、私なんて釣り合わないから。

誰よりも、そんなの私が知っていた。

だから、言い返すことが出来なかった。


-------苦しかった。


私は、



カガリ先輩じゃないから。




彼には彼女が居た。
私以外にも

沢山、いた。

それを理解するのはもう少し先だった。



今思えば、

あの、ピンク色の髪の人も、

それを伝えてくれていたのだろう。













泣きそうな妹を、黙って慰める。
大切な人、大切な人たち。




-傍観-




ミーアが泣いていた。

「嫌だ」

と、泣いていた。


「好きなのですか?・・あの方が。」


ミーアはハッキリと、首を横に振って否定した。
違うんだと。
興味があっただけだったと。

「・・そう、思う。」

でも見て欲しかった。
視界に入れて欲しかった。

それは否定しないミーアをラクスは黙ってみて抱きしめた。













彼女が泣いているのは
誰の目から見ても明らかだった。




-涙-




ラクスの妹が学校で泣いていた。
キラはそれを見て漠然と、アスランだ、と思った。
アスランが複数の子と付き合っていることは知っている。
メイリンと・・付き合いだした時点で、こうなることは理解していた。

「・・・・・・・・・カガリ。」

カガリは涙を止めた。


アスランの・・・事はまだ言っていない。


もう。

-----カガリの泣き顔は見たくない。


けど、

そのせいで、アスランが傷ついて・・・

他の子を傷つけるのも、・・見ていられない。











































































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あとがき
アスカガです。(言い張る。)
2006/08/27