"今から・・お前はタダのアスラン、私はタダのカガリ・・・・・親、経歴一切関係ない。"
そんなこと・・・
「・・・有り得ない。」
声に出してしまう。
暗い部屋で・・・ベットの上に腰掛けるカガリとベットの下で・・カガリを見あげるアスランがいた。
もしも、
君が・・ただのカガリで
俺が・・ただのアスランだったのなら。
濡れた瞳のまま・・・・アスランは、カガリを覗き込み、徐に押し倒した。
「有り得ないって・・・・・否定してから手を出すのかお前。」
呆れたように・・言うカガリに、耳元で囁く。
「もし・・そんな事、あったとしたら・・・」
言葉を・・吐き出しかけてアスランは・・・涙を、またカガリの頬に流す。
カガリは・・・黙って、その翡翠の瞳を見ていた。
でもカガリも堪らなくなって・・アスランの身体を逆に押し倒す。
涙を指で拭って・・額を逢わせる。
くっつきそうでくっつかない唇を、アスランは動かして言葉を繋いだ。
「・・・・これ以上・・触れるな、・・・・腐らせてしまう。」
「私が・・腐るわけないだろ。」
「・・・・汚してしまう。」
「・・汚れないさ、私は・・・・誰に、何をされようと。」
それは、
カガリは、一生・・・・・アスランを恨んで生きるという事だった。
絶対に許すことなく。
「そうか」
やはり・・君だけだ。
君だけ、
「・・・・・・・愛して・・くれないか、」
俺を、人として・・・扱ってくれる・・君。
それだけ・・言って、カガリの意思を確認せず・・・・キスをしてしまう。
柔らかい唇を堪能して・・そして、悪戯に微笑んだ。
「・・・・・・・・・・・お前・・」
信じたいと、カガリの顔が懇請するのが分かる。
「カガリ」
どれが・・本当の、お前か、私は未だにつかめないでいる。
なんで?
愛してと・・・・・願う、ありがとうと言う・・・・お前の真意は何処にある?
ただ・・本当に、単純に
愛してくれていたら
そう、願う。
だけど・・・・、
でも・・・
ならなんで?
--------奪ったり・・したんだ・・ッ・・・。
その意地悪な笑みにはそぐわないほど優しく動く手にカガリはいろいろな意味で身体を振るわせる。
無理に・・触らず、ただ撫でて・・髪をすいてくれる。
パタンと・・次はカガリが下にされて・・・・・アスランは少し・・考えて見せて・・口に出した。
「・・・・嫌なら、今・・言ってくれ。・・・・・・・・止まる自信は・・ないから。」
余裕のない表情に、ドクンと胸が高鳴って・・どう答えて言いか分からなくなる。
優しい表情、髪を撫でる指先。
遊びではない・・、真剣そのものの瞳。
「高く付くぞ。これだって・・アスハカンパニーの社長だ。」
「・・・構わないよ。・・・・・カガリなら。」
減らず口のカガリの、丁度言い大きさの唇にそっと手を這わせて、その感覚を堪能する。
けど・・心の何処かで、そんなことをする自分に蟇目を感じていた。
カガリを・・汚してしまう。
それはこんなにも恐い。
ずっとずっと・・・求めていたのに。
神々しすぎて・・・・倦厭してしまいそうにもなる。
けれど、
どうしようもない。
「愛してる。」
閉じた瞼から・・直にカガリの頬へと雫が下り、カガリはその涙を軽く拭ってやった。
カガリも・・・分からない。
-------------アスランを受け入れて良かったのだろうか。
憎んでいるのに。
それなのに・・愛している心で、憎んでる心を殺して・・・・・・・・・・
--------それでも、得たい・・・何かがあるのかもしれない。
ゆっくりと・・下っていく、唇と、身体に這わせている掌は何処までも優しかった。
そう・・アスランは、優しい。
そんなの、知ってる。
知ってるけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも、
視線が通った目に、アスランは不安がっていると思ったのか、優しく手を握ってくれる。
その手の優しさに、カガリは正直泣きそうになって握り返していた。
「・・・--------。」
綺麗だ。
徐々に手を急がせて・・カガリをブラとショーツにさせている最中、その言葉が頭に回る。
心と同じように・・身体もこんなにも綺麗だ。
ふんわりと隠れた胸に触れて、そのブラの上から揉む。
形良い胸が・・自分の手で形を変えるのが、なんだか奇妙で、でも・・・・・・・・・嬉しかった。
今・・俺がカガリに触れている。
あの・・殺した男でもない、俺が。
ずっとずっと・・・・・触れたかった、カガリの身体に。
肩からひもをづり下ろして、ホックを外し、その露わになった胸に見入ってしまう。
もう・・・自分を隠す事などまで気は回らない、回したくなかった。
今は、カガリの美しい身体に酔っていたい。
色の付いた先端に、フッと息を吹きかけるだけで・・・ビクッと肩を動かしたカガリを見て、微笑んでしまった。
俺に感じてる。
まるで、カガリの中の自分を確かめるように・・手を進めて、先端を軽くねじる。
「はっ・・あ、や・・」
グリグリと・・優しく、引く方向を変えると・・それだけで、カガリは愛らしく声を上げていた。
もっと、もっと。
摘んでいない方の胸には・・そっと舌を這わせ、そのとがった頂点に吸い付いた。
ちょっと堅い、グミのような感触。
そう思って、歯で軽く扱くと・・またカガリは声を上げていた。
可愛い、可愛すぎる。
ちゅぅっ・・と吸い付いてから、音を立ててその先端を解放すると、カガリは少し怒ったようにアスランを見上げていた。
今は・・まだ、いい。だが・・快楽が強くなったら・・そうもしていられない。
少し優越感に駆られて・・・カガリの瞳をのぞき込むと、カガリは身体ごと横を向いてしまう。
これじゃあ・・出来ないだろうと、アスランは耳たぶを甘噛みして、カガリの機嫌が直るように手を握る。
「・・アスラン・・・・」
「どうした。」
不機嫌そうにだが・・声を出して、カガリはアスランを見つめ・・小さく涙を流していた。
その・・涙が、凄く綺麗なものだと気が付いて・・・・・アスランは少し息を呑む。
違いすぎる。
自分と彼女は、あんまりにも違いすぎる。
身体が・・・近いのに、すごく・・遠くにいるような気がした。
「なんでぇ・・・」
アスランに握られた指を絡めて、カガリは本格的に泣き出していた。
どう・・考えたって、感じたって・・・・・・・
アスランは、優しいのだ。
でも・・
今握っている手も、優しく開いている瞳も・・
「殺したんだ・・っ----------・・」
ずっとずっと、カガリでは想像も出来ないような、暗いところにいたんだ。
優しい瞳、
優しい手で・・・・
父を・・・・もっと沢山の人を
「こんなに・・アスランは、優しいのに・・っ・・」
どんなに・・繕っても、アスランは・・・・・・・・
アスランの手を・・取って頬にすり寄せ泣き出したカガリに・・アスランは酷い罪悪感が生まれていた。
悪いことをしていると、自覚はあった。
カガリに言われて・・・・・・・・更に、自覚し・・・
---------辛かった。
けど、そう言って貰えた御陰で・・・・・・・・・正常な人間になれたような気がして・・・
----------・・だけど、
そんな事じゃ、ない。
カガリは・・
綺麗な涙に・・アスランは舌を這わせ、優しく舐め取っていた。
俺のために、君が・・こんなに綺麗な涙で泣くのは勿体ない。
カガリは昔から・・優しかった、だからこそ・・父親のことを許せないでいる。
けど・・
カガリは、許したいのだ。
----------アスラン自身を・・・本当にちゃんとした・・。
人に戻したくて。
そして初めて、カガリは---------・・
許して、抱き寄せてくれるかもしれない。
「カガリ・・」
待っていて・・なんて、確かな保証は出来ないけど、
それでも
スルリと手が動いて、ショーツの下に潜り分け目をさすられる。
さっきの涙と、今行われている行為で、半分頭が働かなくなった状態でも、ハッキリと快楽だけは感じられた。
優しく指すって・・・スっと脱がされる。
もう、何が何だかよく分からなくなっていて、カガリはアスランが行う行為に身を任せていた。
「カガリ」
もう・・疲れたように、投げ出された身体を・・優しく抱きしめると、寝言のように「アスラン」と言う声が聞こえる。
でももう止まるなんてない、そうおもって・・アスランは直ぐに自分の滾ったものを入口にあてがっていた。
柔らかな感触と、ツンツンとしたぬめった液体にかられた陰毛の感触が気持ちよくて、無意識に先走りが起こる。
「んっ・・あ、ぁ・・」
何度か入ろうと・・するのだが、思ったより狭くて・・少し悩む。
それでも、無理矢理入り込み・・・・・・・・・・・・カガリの身体がガクンと動いた。
「ぃ・・いた・・ッ・・や、あ!!っい・・・」
暴れ出した、カガリの身体を軽く抑えて耳元で囁くが・・アスラン自身、結構辛い。
狭すぎて・・熱いカガリの中で、まさかカガリに動かれては、こちらとて意識は辛いのだ。
ぐっと、カガリの中に割って入り、全て埋めてしまう。
ギュッと爪を立てて・・カガリは堪えるように、アスランに抱きついていた。
「ごめ・・ん、カガリ・・きつ・・」
「・・ぅ・・っ・・!!」
涙で歪んだ顔に、何度もキスをして・・・・唇を貪ったとき、カガリの体内で自分自身のものを動かした。
「あ・・ッ!ああ!!」
相当いたいのだろう・・・・・・・処女、、、だったのだろうか?
そう考えると嬉しくて、でもそれなら尚更・・・・と、ユルリと動いていた。
暫くして・・カガリの声から悲鳴が聞き取れなくなると・・・・・・・・・・・その速度を上げる。
「あっ・・ぁ・・ん・・!---ひゃ・・っ」
何て・・可愛い声を出すんだろう。
そう、余裕をかましていると・・ぐっと締め付けられて、直ぐに気を引き締める。
まだまだ・・逝ったりしない、こんなんじゃ・・足りないから。
そう思って、悶えるカガリの腰を浮かせ、さらに激しく腰を振っていた。
次第に・・意識が飛ぶような感覚が近付いてくるのが分かる。
けど・・それをもう少し先延ばしにしたくて、耐えていると、カガリの体が震え・・きつく締められてしまった。
「・・ぅ・・く・・ッ・・」
まだ・・・
そう、思ったのだがその快感に耐えられず、アスランも後を追うようにカガリの中に精を放って、頂点に上り詰めてしまう。
意識が戻ってもまだよく動かない体を引きずりもう一度体内に埋め込んだ。
「・・あ・・もう・・無理・・や・・っ」
「まだ・・---我慢、して、・・・・・・・気持ちよくさせるから・・っ」
だからまだ、繋がっていよう。
途切れないように。
「あ・・あす・・らん・・っ」
「愛してる、抱かせて・・・・」
カガリの了承も取らずまた、腰を振りだして、カガリの艶やかな声を聞くたび、・・快楽に溺れた顔を見るたび・・・
アスラン自身のものも直ぐにまた大きくふくれあがってしまう。
「はッ・・あ、ぁ、んあ・・」
「ぅ・・あ-----いい、カガリ・・っ・・」
気持ちいい。
そう感じて・・カガリの唇に何度めかのキスを下ろし胸ももみ上げる。
そうしている内にどんどんとカガリの声は激しくなり中の締め付けも激しくなっていく。
「気持ち・・いい・・・カガリ、カガリと・・こう、出来て・・俺は嬉しい。」
心の底から・・・
「・・わた・・しは・・ッ・・・」
まだ・・心に嫌なほど痼りがある。
好きなのに、愛しているのに・・・・
-----------憎い。
そう・・思ったまま、頂点を迎えた。