「それはそれは・・・」
そう・・目を輝かせたラクスは何処か新しい玩具を見つけたようだった。
キラから事情を聞いて・・なんとなく、この二人の関係を理解していたラクスからしてみれば・・玩具、などといってはとても失礼で、
でも・・こんなに面白い事・・他にない・・。
イタズラ心と良心の間で少し揺れたが、直ぐに答えは出ていた。
「・・・私も協力いたしますわ、カガリ・・----------、、そうですわよね、せっかく・・ちゃんと両想いに慣れたのなら尚更。」
アスランだってそのハズですわ、と・・ちょっぴり思い、カガリに手を貸すことにした。
あの・・カガリ以外の前では常識の固まり・・・の、ような彼の・・慌てる姿を想像するだけで・・結構面白いものがある。
放課後・・生徒会に行ったアスランを余所に、カガリとラクスは相談会を開く。
どうすれば・・・・-----アスランは、目を合わせてくれるのだろう?とか、なんで・・今はもう抱いてくれないんだろうとか・・。
色々あったが・・ラクスにはハッキリと答えが見えていた。
キラにも・・ちょっと、お話を聞いていましたし・・。
「ともかく・・アスランの理性を剥がせばいいのですわ?」
「剥がす・・・?」
どんなに常識の固まりといえど・・カガリの前では別。ならば・・・、、、
「刺激的な格好をされたらどうですの?・・せっかく・・スタイルも良いですし・・」
「・・引かれないかな・・・・?」
「いえ、とてもお喜びになると・・。」
そして・・カガリの制服を見て、、ラクスは少し唸り・・直ぐに提案を差し出す。
「胸元のボタンを一段開けるとか、スカートをもう一回おるとか・・それだけでも随分と違いますわ。」
「・・うーん・・。」
「それに・・カガリからも・・恥ずかしがらず、キスをしてみてはいかがでしょうか?恋人なんですし・・。」
「・・そう・・だよな。うん・・・恥ずかしいけど、恋人だし。」
「そのいきですわっ!!」
親指を立てたラクスに、カガリもたて返す。
今日は・・アスランの家に夕飯作りに行ってやろうかな?
そんなことを考えながら、一人で家に帰る。
といっても・・スーパーによって・・・・・・今日は、カレー?・・ハヤシライスにしようかな?
そして・・帰っていないのを良いことに勝手に合い鍵で開けて・・腕まくりをして、エプロンを付けて・・。
さらに、ラクスに言われたようにスカートを一段折り・・胸元も開ける。
「・・色っぽくないよな〜これでも・・全然。」
そう思って・・もう一段スカートを折り、これでいっかと・・・夕飯の仕度を始めた。
「ラクス・・っ・・・カガリは、一緒じゃ・・」
「あらあら?一人で帰られましたわよ?」
「な・・」
まだ・・立春も迎えていないのに・・・・・・--------こんな薄暗い中・・・・。
ちょっと・・苛立って、アスランは走ってヒビキ家の前に着く。
全く・・・--------危ないったら・・ない。
カガリは自分の可愛さを見過ごし過ぎなんだっ!!
「あら?アスラン君?-------カガリなら・・帰ってないけど・・・?」
「え・・・。」
帰ってない・・・?
急いで叔母さんに頭を下げ、アスランはカガリが居そうな場所へと駆け出した。
小さい頃遊んだ公園とか・・・・よく立ち寄るクレープ屋とか・・。
途中携帯にも電話するが、出ない。
「・・攫われたんじゃ・・・・・・・・・・・・・ない、・・よな・・。」
過保護とは分かっていても・・・・でも、カガリは可愛いんだ。
とりあえず・・鞄を置こうと思い、家のドアを開ける。
「・・・・・・・・------------------・・。」
開いてる・・。
「・・・あ、お帰りっ・・アスラン、丁度今ハヤシライス出来た所なんだっ・・」
「・・・-----------カーガーリッ・・!!」
嬉しそうに走ってきたカガリを捕まえて、頭をぐしゃぐしゃとする。
全く・・・・・・・---------------。
「心配したんだぞ・・・、、勝手に一人で帰るし・・いつも、俺の家にくるなら・・ちゃんと親に言ってからって・・・」
「わ・・わるい・・----ほんとだ、汗かいてる・・」
走って・・少し汗ばんだ肌に、カガリの手が辺り・・不味いとアスランは身体を仰け反らす。
カガリはビックリしてから・・すぐに、哀しそうな顔になって・・・・アスランも急いで謝った。
「ごめ・・嫌なんじゃないんだ・・・---、夕飯・・ありがとう。」
「・・・・別に・・私が勝手に作った・・それだけだ。」
エプロン姿のカガリは何度見ても面食らうのだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・今日は、格別だった。
少し・・怒って後ろを向いて・・・・・----------・・。
「・・・・っ・・」
スカートが・・有り得なく短い・・・。
ちょっとでも・・跳ねたら、絶対に中身が見える長さ。
まさか・・こんな格好で・・外を歩いたんじゃ・・・・・・?
そう---------思い立った瞬間、アスランも不機嫌になっていた。
自覚して欲しい・・・・・・・いい加減・・。
不機嫌になりながらも、夕飯の仕度の手伝いをする。
カガリが・・前に立つと、毎度・・・・・目線は太股へと反れていた。
落ち着け、自分・・・・。
呪文のように言い聞かせて、アスランは深い溜息を何度も付く。
「さーてと、食べるか。」
仕度が終わり、カガリがエプロンを外そうとすると・・引っ張るひもを間違え硬結びになっていた、恥ずかしいながらも・・アスランはカガリの後ろに立ってそれを外してやる。
心臓に悪い・・・。
なかなか取れず・・格闘しているとカガリからクスクスと笑い声が上がる。
「・・くすぐったい・・腰。」
「・・すぐ・・外すから。」
手間取らせるなと・・思い、しゃがむと・・・・・・・更に危ない角度になる。
ドクンと強く心臓が鳴ったと同時に・・やっと結び目がほどけていた。
「とれたか?」
「ああ・・・」
白い太股・・・綺麗なお尻。
フラッシュバックするのは、ベットの中で・・・・・・・・理性が飛びそうになる衝動を抑える。
ああ・・なんで俺は男なんだろう・・・?
「--------アスラン・・・?」
「いや・・ゴメン・・なんでもない・・。」
赤くなりながらも・・・・・・・・・カガリを見下ろすと、谷間が見えて---------・・また、息を呑んでいた。
いつもより・・ボタン、開いてるんじゃないのか・・・・?
まさかと思うが、カガリは露出に填ったのだろうか?
俺以外の・・・・・・・・誰にだって、見せたくないのに。
ちょっとまた不機嫌になり、二人で向かいの席について・・・・・・・黙って夕食を食べだした。
「・・・-------・・。」
効果・・なし?かなぁ・・。折角・・ラクスにも協力して貰ったのに・・・。
しょんぼりとご飯を食べて、やっぱり色気がないんだと納得する。
そうだよな・・昔だって・・不安だったから、抱いてただけで・・・・・・・安定してるときまで抱きたくない身体してるんだ・・・きっと。
腹は普通より筋肉質だし・・女っぽいと言えるほど・・じゃない、というか・・ちょっとやせ形のせいか角張ってるし。
細いが・・・・・・・決して抱いていて心地よい身体ではない。
そうだよなー・・フレイみたいなのがいいんだよな〜男は。
仕方ない・・と、見切りを付けて・・カガリはいつものように振る舞うことにする。
止めだ、止め・・・。アスランはその気なんてないんだから。
「今、女子・・体育でダンスやってるんだっ!!ミーアとか凄く巧くて・・、私も負けてられないんだっ!!」
「・・そうなのか・・でも、カガリは身体動かすの・・好きだから、きっと上手に出来るな。」
「・・頑張るぞっ、ちゃんと出来るように・・・!!それに、私リーダーだから・・振り付けも考えないといけないんだ」
ご飯を食べ終わり・・カガリは急いでそれをかたし、まだ食べるアスランの見える場所でダンスの振りを始める。
アスランも・・見て欲しいなんて、幼稚園の遊戯の時と変わらないな・・と、目を細めて笑っていたのだが・・そうも言ってられなくなってきた。
「此処で回って・・・---腰振って・・・」
「・・・・。」
クルリと回ったとき・・致命的に、スカートから----------白い、のが・・見えて、アスランはついに立ち上がっていた。
「・・アスラン?」
「・・もう・・いいから、座っててくれ・・。」
肩を掴むと、カガリは何でだと首を傾げていて・・アスランはその、危うい胸元から目を離し、何でも。と返していた。
「・・スカートが・・短い、それに・・胸元のボタンも開けすぎじゃないのか?」
「・・・・別に・・誰も見ないさ、見たって何も思わない。」
「・・・俺が嫌なんだ、カガリの・・脚とか胸元とか・・・・見られたくない。」
「・・・。」
見たって・・興奮もしない癖に。
私って・・そんな、身体の価値・・ないのかなぁ・・・--------・・性格に価値がないよりマシだけど・・。
ふてくされるカガリに・・アスランは・・自粛して欲しいと本気で思う。
ちょっとぐらい・・・脅かすのも良いかもしれない。
「・・男ってのはな、鎖骨が見えれば・・痕付けたくなるし、脚が見えれば触ったりしたくなるんだ。」
「・・・あっそ。」
目の前で熱弁するアスランを・・鼻であしらうカガリに、これもカガリのためだと・・理性に許可を貰い、内太股を撫でる。
「わっ・・なに・・」
「ホラ見ろ。こうなるから・・・」
「っ・・ぁ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・----!!ごめ・・っ・・」
そこまで・・高い位置を触ったつもりじゃなかった。
カガリは・・いつも膝より10p以内の高さだったから・・・・・。
スカートで計っていた・・--------今日は・・いつもより、ずっと短かったのに。
触った場所が・・めちゃめちゃに危ういラインだった。
カガリも・・真っ赤で、力が抜けたようで・・アスランに凭れている。
「・・ごめん・・カガリ・・--・・」
「・・っ・・馬鹿野郎・・・」
謝って欲しいんじゃないっ!!!!!!!!!!
何だよ、何だよ・・お前っ・・・!!本当に私のことを女だと思ってるなら押し倒せ馬鹿野郎っ!!!
どーせ私の身体は女らしくないっ・・・!!!!
「・・泣くなよ・・ゴメン・・・・・・ちょっと、驚かそうと・・思ったんだ。」
泣き出したカガリを・・ビックリ涙か、嫌だと判断した涙だと・・思いこんだアスランは、何度も頭を撫でて優しく抱きしめてあやしてくれる。
そんなことを望んでるんじゃない・・っ・・。
「・・馬鹿ぁ・・。アスランの馬鹿・・」
「・・うん・・俺は馬鹿で良いから、泣くな。」
「・・・・・。」
そこで・・キュピンっと頭の中で悪知恵が浮かぶ。
そっか・・・そうだよ、謝れ。
「・・じゃあ・・私の言うこと・・聞いてくれるか?」
「・・ああ・・--その変わり、泣きやめよ。」
無理な願いは絶対言わない・・それはカガリの謙虚な性格を考えれば当然のことで
アスランも快く了承していた。
「じゃ、今日一緒に寝ようっ!!」
「!!!!!」
「なんだよ、聞いてくれるんだろっ?」
「・・・・かが・・--それは・・俺への拷問か・・・・?」
「はぁ?」
何で可愛い彼女が眠っているのに・・・・・・・手を出さない男が居るだろうか?
それとも何か?カガリは・・・俺に襲われたいのか?!
そんなはずない、現に今泣いたじゃないか。
それに・・俺だって、今は自粛中だ。
「じゃ・・約束は約束だよな、今日は久々にアスランの家に泊まるぞっ!!家に連絡はするから。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・っ・・本気か・・。」
「・・何だよ・・そんなに嫌なのか・・・?」
「・・・。」
そうして・・・・・カガリの長い長いお泊まりが始まった。