自分の部屋に戻り、ゴロゴロベットに転がりながらカガリのことを考えていた。
怒らせてしまった・・・謝らなければ。
----久しぶりだ、カガリがあそこまで怒ったのは。
・・・・・、
「-------・・明日には・・機嫌直ってるかな・・。」
「カガリ、ごめんって」
「・・・煩いっアスランとゲームでもしてろよ」
「アスランならもう帰ったよ。」
「はぁ?」
---帰る時ぐらい・・部屋覗いていってくれればいいのに・・・。
「なんだ、なんだかんだアスランに来て欲しいんでしょカガリは」
「煩いッこれから二度と二人とも私の部屋に入るなッいいな!!」
部屋に座っているキラを追い出し、バンと戸を閉めた。
「カガリー早く機嫌直してね、僕もアスランもカガリの隣に座りたいだけなんだからっ」
・・・・・ふん、それだからって仲間はずれはあんまりだっ
「--------カガリは?」
「今日先に学校行くって。」
-------機嫌、直って無いんだ。
「それと僕とアスラン暫くカガリの部屋入るなって・・カガリが言ってた。」
「・・・・。」
そこまで怒らなくたっていいのに。
キラと二人で学校に行き、カガリの姿は何処にも見えず・・カガリの友達のフレイに居場所を聞いた。
「アスランじゃない?どうしたの?」
「---・・いや、カガリいないか?」
「-----さぁ?さっき知らない男の子と一緒に歩いてたわよ?
先輩かしら・・・なんだか体育館の裏の方に行ってたから・・今頃告白でも受けてるんじゃない?」
・・・・告白・・。
「どうかしたの?カガリと微妙にでもなったとか、そしたら昼私のところに来ると思うからその時また来なさいよ。」
「あ・・あぁ・・すまない」
---------カガリが・・告白。
今までも何度かされていたが・・・怒った腹いせに付き合っていたらどうしよう。
「カガリが・・・告白受けてるっ!?」
キラは目を白黒させて驚いて
「・・・何処のどいつ?僕の可愛いカガリに手出そう何て・・・・。」
物凄いオーラのキラに少しビックリする。
「昼・・俺もう一回謝りに行ってくる。」
「あー僕昼追試だ・・・僕は帰りに謝るかな・・。」
昼になり、カガリを探しに行く。
いつもアスランとキラと食べているので、何処にいるんだろうと見回しているとトールと言う人が話しかけてきた。
「カガリとフレイなら今日は外で食べるって言ってたから、グラウンドの方に行ってみたら?」
そう言われ会釈をしてグラウンドに出た。
「でな、二人ともゲームに熱中して・・・私の事なんて構っちゃくれない。」
カガリがそう大声でぼやいているのが聞こえ物陰から出そうとした身体を直ぐに引っ込めた。
「・・・あれ?今・・誰か来なかったか?」
「気のせいでしょ?」
フレイは気づいているのか、気づいていないのか・・・だが唐突にカガリに質問をした。
「あんた、アスランのこと好きなんでしょ?」
「はぁ?!」
そのカガリの声にショックを受ける。----はぁって・・。
「好きじゃないっアスランなんて好きじゃない!」
----------。
チクンと胸が痛む音がした。
--------一緒にいる。
・・・駄目だ、違うカガリはいま少し機嫌が悪いだけだ・・・。本心じゃない。
-----そうに決まってる。
「へ〜、あんなに一緒に登下校してるのにね?・・・アスランだってそうとうかっこいいのに。」
「ふ・・フレイに・・関係ない・・・」
カガリは不機嫌そうに顔をゆがめて目を逸らした。
「そーいえば、アスラン・・あんたの事朝探しに来てくれてたわよ?」
「え・・。」
一瞬嬉しそうな顔をしたがまた顔をしかめた。
「・・どーせ、キラとアスランが争うネタなんだよ私は。あの二人とは絶対仲良くしないッ」
「まーったくこの子は、素直にアスランと・・・・」
ガッとカガリは立ち上がり
「アスランなんか・・大嫌いだッ!か・・勘違いするなよっ」
そう・・・・声をあげてしまった。
だって--いつも回りは私とアスランのことをからかうんだ。
好きな人との仲を良いようにあーしろこーしろ言われるのは愉快ではない。
でもまぁ・・・今回の事は・・・多分アスランが謝りにきてくれれば・・直ぐに許せる。
-----・・でもアイツ・・中々きやしない。
「え・・。」
そう、小さく声がした。
「ちょっと・・カガリッアスラン」
----------え?
「・・・・・・・・・アス・・ラン・・。」
信じられないという目をしたアスランが目の前に立っていた。
---っ!!!
「ご・・ごめ・・アスラン・・・・そんなつもりじゃ・・・・・・・・・」
-----大嫌い。
・・・・・・・・・・・・・・・、カガリは・・
俺のことが・・大嫌い。
気が付いたら走り出していた。
歪む顔を誰にも・・ましてカガリにも見せたくない。
「アスランッ」
そう遠くでカガリの声がしたと思うとグッと腕が掴まれている事に気が付いた。
「ごめん・・き・・嫌いなんて・・。」
・・・・いいよ、別に・・・・---------。
「別に・・気にするな。」
嫌いなんだろ?
カガリは息を切らし深々と頭を下げている。
-------------・・・行こう。もう、、、
フッとまた走り出し、教室に戻り鞄を持って家に帰ろうとした。
「あれ?アスラン・・・カガリに謝ってきたの?---鞄?具合悪いの?」
キラに言われても、何も考えられなかった。
「---アスラン・・目が虚ろだよ?」
---------・・。
「帰る」
そう言葉を残して、家へと帰っていく背中をキラは心配そうに見ていた。
--------どうしちゃったんだろう・・カガリと・・何かあったのかな?
帰り、カガリと帰っているカガリはいきなり泣き出した。
「カガリっ・・どうしたの?」
「あ・・アスランのこと・・・大嫌いだって・・・間違って・・言っちゃって・・アスラン・・聞いててッ・・・・・」
だから・・・アスランあんなに凹んでたんだ。
「謝ったけど・・どっか行っちゃうし・・・帰りも迎えに来てくれないし・・・・」
----謝った?なら・・・
「平気だよ、アスラン優しいから・・・今頃もう許してくれてるって。」
「そう・・かな?---そうだと・・いいんだけど。」
べそをかいている姉を必死で慰めて、家までの道を歩いた。