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アスランのことは好きだが・・・。
・・・・・・・恋人になりたいと聞かれると、違和感がある。
「え・・ちょっと待って。」
「なんだ?」
水泳の授業が始まり、女子更衣室に入り水着に着替えている最中・・フレイに軽蔑されかけた声で話しかけられた。
「-------・・カガリ・・もしかして・・。」
ミリィも信じられないと声をあげる。
「・・・・・・・・・・・・・・、、、まだスポブラなの?」
---------はい?
自分の胸の辺りをジロジロ見られ、こちらとて少し嫌な気分になる。
「だ・・だって別に・・・フレイやミリィみたいに大きいわけでもないし・・・。」
「「そーいう問題でもないけど。」」
二人に言われ少しシュンとする、だって普通のって何だか堅苦しいイメージがある。
合同体育なので3組のラクスもこちらに来てくれた。
「しかし、やはりこの歳ですもの・・近々買った方が良いかもしれませんわね。」
三人に言われ、少し戸惑いながらも帰り買い物をする事になってしまった。
四人で歩いていると、どことなく人の目線が気になって仕方が無い。
「-----な~なんか見られてないか?」
「美女が四人も歩いてるから、注目浴びてるのよ。」
「?」
「わかっていませんわね、カガリは」
「でも、美女って・・・ラクスは可愛い系で、フレイはお姉さん系・・・カガリはボーイッシュ系だけど・・・。」
ミリィは私はなんでもないし、と言い切るとフレイは
「馬鹿ね、一番オーソドックスなのが万人からもてるのよ、案外。」
----案外って。
ミリィは苦笑しながら笑い返していた。
デパートに入り下着売り場に行けば色とりどりの下着が売られている。
「これ、いいんじゃない?ね、どうカガリ」
フレイは買い物が好きらしく目を輝かせて色々な下着を自分に合わせてくる。
「そ、そんな透け透けのつけられるかっ」
「そう?普通だと思うけど?」
だって、フレイが選ぶのはレースばっかりついたきらびやかなのばかりなんだ。
----誰に見せるわけでもないが、似合わないのはやっぱり嫌だ。
「そんなに嫌なら、勝負下着でいいんじゃない?」
----------勝負下着?
「・・・こら、フレイ---カガリ理解できて無いわよ。」
ミリィは困ったように笑ってフレイに突っ込みを入れる。
「そうですわねぇ・・カガリはスポーティーなのが宜しいのではないでしょうか?」
結局三人で話し込んでしまう。中々意見は折り合わないらしい。
十五分経った頃、三人はいっせいに振り返り
「-----一つずつ、選ぶから・・あんたサイズ教えなさい」
「え・・。」
つまり一気に三着も買うのか・・お金足りるかな?
「半額出してあげる、誕生日プレゼントまだだったしね。」
小さな声でサイズを教えると
「え・・・・63・・アンダーが・・?腰周りじゃなくて?」
フレイはビックリした目を向けてきた。
「カガリは・・・えっと、身長160ありましたわよね?」
「・・・・・じゃあ・・ウエストは?」
「52だぞ、この前の身体測定では」
「「「52!?」」」
ガバッとフレイに腰を掴まれた。
「ほそッ・・折れるわよ、いつか絶対折れる!!」
「でもカガリ、前の体力測定・・・ほぼ10点だったわよね・・。」
「つまり、カガリは驚くほど身体が引き締まっているのですわねっ」
そういわれると何だか恥ずかしい。それに自分の身体が引き締まっていると感じた事も無い。
「そ・・そうかな・・。」
そう言ってちょっと頬を赤らめると、フレイは大きく溜息を付いた。
「こーんないい身体、いつかアスランに食べられるかと思うと少し嫌だわ」
「食べる?なんでアスランが私を食べるんだ?」
「-----わ、分からないからフレイ。カガリは純なんだからっ」
それを見てラクスはクスクスと笑った。
結局三人が選んでくれて、カガリが確認する前に全て買われてしまう。
「いー買い物したわっ」
フレイは満足げに袋を渡してきた。
「上と下、セットの選んだから。」
ラクスとミリィもそうのようで、ニッコリと笑われる。
電車に乗り、しばらくするとフレイ・・ミリィの順で最寄り駅へと降りてしまう。
ラクスと二人でいると、急に疑問を投げかけられた。
「キラもおっしゃっていたのですが・・アスランとカガリは付き合っていませんの?」
その言葉に戸惑う、なんでキラが・・まぁ先日の会話を思い出せばそうも言いたくなるだろうが・・・。
「だって、幼馴染だぞ?私たちは・・・・・。それ以上にも、それ以下にも・・・なりたくない。」
その言葉にラクスはフゥッと息を漏らし
「キラが、この頃アスランがカガリのことが気になって気になって仕方ないようだと仰っていましたわ。」
そう言われ「え?」と少し嬉しくなる。しかし・・・実際どうなのだろう?だって、恋人になったら幼馴染には戻れないかもしれないのに
「-------・・・アスラン・・女子に人気ですのに。私のクラスでも何人もそう仰っていますし・・。」
その言葉に、別に・・と思う自分がいた。----だって、
「まぁ、アイツは誰とも付き合いたがらないから。」
そう、確信してる。
「----あら?どうしてですの?」
ラクスは意地悪そうに微笑み質問をしてきた。
----------だって、それは・・。
「-------想いが繋がっていると、確信していらしてるのですわね、カガリは」
そう微笑をかけられ、そうなのか?と聞いてしまう。
「ですが、それが恋なのか、幼馴染としての感覚なのか・・分らない?-------そう見えますわ。」
-----全くその通り。
この子は何か見通すような力が備わっているのだろうか?
「カガリは・・すべてお顔に書いてありますから。」
その気持ちすら読み取られたようで少し苦笑する。
「ですから、アスランもカガリの顔に"好きなんだが恋人の好きだと思えない"と書かれているから・・随分とお困りのようでしたわ。」
そう・・言われたって・・・自分自身良く分からないんだ。
その顔を見られ、ラスクは困ったように笑って
「・・・恋人と幼馴染・・どっちから切り離すのではなく・・どっちも取り入れられると良いですわね。」
そう微笑まれ、----そういう考えもあるのかと、少し不思議な気分になった。
そうして、そうするにはどうすればとアレコレ考えているといつの間にか家に着き、アスランと出くわす。
「あ、お帰り・・カガリ。」
「あぁ・・ただいま、アスラン。」
何となく気まずくて・・・この前唇にキス・・されかけたし・・ラクスにはそう、、言われるし・・・。
「こんど・・・一緒に、ネズミーランドいかないか・・。」
「え・・・。」
それは・・・もしや・・・。
「-----キラとラクスも一緒に。」
-----------------期待はずれの的外れ・・。
「あ、あぁ・・いいぞ!楽しみだなっネズミーランド!!」
だが、案外そうでもないことに気が付くのは行ってからの話だった。