はじめの方10禁です。


A-6:近くて遠い君






--------え?


一瞬にして思考が硬直する。

「・・・?どうかしたのか・・?アスラン・・。」

まだあどけない瞳でそう聞かれ、状況を確認するようにきょろきょろとしてしまった。
----なんで・・俺のベットの上に・・っていうか・・今は夜・・だよな。なんでこんな所に・・
暗がりでよく分からないがカガリは俺の部屋に入ってきて唇を重ねられ俺が目が覚めた。
そして今ベットの上にパジャマで二人・・座っている。
「----ど・・どうか・・したのか?・・・何で・・・。」
--------キスなんて・・急に・・・。
その驚いたような声にカガリは唇を尖らせ俯いて、少し黙ってから口を開いた。
「・・・・・何だよ、お前・・・・・忘れちゃったのかよ。」
グッとパジャマの襟元をつかまれ強引に唇に柔らかいものが押し付けられてベットに倒れこむ。
「----っカガリ?」
唇が離れてやっとの思いでカガリの名を呼ぶとカガリは不機嫌そうに顔をゆがめた。

「・・・、嫌ならいい。帰る。」

そういい残し立ち上がろうとするカガリを止める。
「・・嫌・・じゃない・・・・・じゃなくて、どうして・・?」
-------・・いいのか?
「-----だから・・嫌なら良いよ。別に・・。」
拗ねたように俯かれ、何だか悪い事をしたような気分にさせられる。
カーテンが開いているのか、月明かりにカガリの顔は綺麗に照らされていて息を呑んだ。
「---嫌じゃない・・」
そう言って抱きしめるとカガリは嬉しそうに微笑んで背中に手を回してくれる。
-------忘れちゃったのかよ・・って・・言っていたような気がしたが・・・何の事だったのだろう。
ぼんやりそんな事を思いながら、カガリと当然の事のように唇を重ねた。
角度を変えて何度かしていると、ペロッとカガリの舌が唇に当たった。
「・・ん・・ぁ・・。」
カガリがそうして欲しいならと口の中に入れるとカガリは嬉しそうに舌を絡めて時々その合間から声が漏れた。
---なんで・・こんなに可愛いのだろう。
もっともっととカガリの口の中を貪ると息苦しくなったカガリが肩で息をして身体全体も熱を帯びるようになってきている事に気が付く。
そして潤んだ瞳で真っ赤になりながら俯き、すすっと自分に寄り添ってくる。
-----・・これは・・手を出していいのだろうか・・。
真剣にそう考えて、カガリを伺うと何となくだがリードしてと言ってくるように思えてならない。
「アスラン・・。」
ちっちゃく呟くかのように名前を呼ばれ見るとカガリは俺の掌を自分の胸に押し当てていた。
むにっとした感触に下着が無いことを確認させられる。
小さな両手で俺の手首をギュッと掴み少しずらしながら押し当てられ、初めて触れる胸に少々気がとられてしまう。

-------いい・・ってこと・・・・・だよな。

赤くなりながらゆっくりと服に手をかけるとカガリはちょっとたじろいで見せて、不安と色っぽさを混ぜたような顔でニコリと笑った。
--------恐い・・のか?・・・そうだよな。
そう思い優しく髪を撫でるとカガリは曖昧に笑い首元を掴む。
「-----アスランが・・・欲しい。」
ちゅっと唇を重ねられ、離れようとしたカガリの唇を自分で捕らえなおし深くキスをした。
----------俺も・・カガリが欲しい。
服の下から手を入れ、盛り上がりを触るとカガリは恥ずかしそうに顔をゆがめた。
・・・色っぽい・・・・・・・。
感触より表情に気を取られ、こんなカガリの顔を見れるのは生涯俺だけでありたいと願う。
しかし、カガリは急に起き上がり自分で服を脱ぎ始める。
「カガリ?」
「-----・・・・早く・・欲しい。」
そう真っ赤な顔に呟かれ、----分かったと言ってしまった。
グランと体制を変えられ、自分が下になり驚く。
「・・・・・ちょっと・・手荒だけど・・・・・、許してくれよ。」
カガリは真っ赤な顔をそのままに、自分の下へと潜り込んだ。

----まさか・・・。

服の上から優しく触れられ、ズルズルと下着と一緒に布が下ろされる。
「・・・・・カガリ・・ちょっとまて・・!!」
その声が聞こえないのかカガリはそれを生で優しく掴んだ。
「--------っ」
細い指が何度も位置を変えて優しく包み込む。その手つきに酔うのは当然で・・・。
やっと手が止まったと思えば唇がそれに当たる。
「・・ぅ・・」
暖かい口内にソレが受け入れられ、初めての感触に熱が走った。
しかもカガリが少し苦しそうにそれを一生懸命受け入れているのを見るだけで、こちらとしても言葉がなくなる。
--------早く・・。そうカガリの言葉を思い出しカガリの行為を止めカガリのソコを見つめた。
すでに蜜が漏れて、触ればねっとりとした感触が厭らしさを倍増させている。
「・・・・・ぁ・・。」
触った瞬間にカガリから漏れた言葉に息を呑んだ。
-----早くカガリが欲しい・・。
カガリに散々触られ、今までに見たことも無いような大きさになっているそれをカガリに当てれば艶めかしい声が返ってくる。
「・・・・・・・好きだよ・・カガリ。」
そう言うとカガリも「・・・ずっと・・好きだった。」と恥ずかしそうに言われ、嬉しくなる。
-----やっと・・・幼馴染から・・・・・恋人になれるんだ・・・俺達。




そう・・思った瞬間。










GILILILILI!!!!!!!!!!!!!!!!!!


---------は?!

ガバッと起き上がりきょろきょろする。
朝だ・・・・カガリは・・・?!
そう思って探すのだが、当然の如く誰もいはしなかった。
「・・・・・・・・夢?」
まさか・・・。そう思い見渡すがやっぱり誰もいない。カガリがいた形跡も無い、カーテンも閉まっている。

---------夢だ。

鳴る目覚ましも気にしないかのようにベットに倒れこむ。
・・・・・・・・クソ・・夢か・・。
だが、自分の下半身の熱は偽物ではなかった。
「・・・・・・っ・・くそ」
そしてティッシュと共にトイレに閉じこもる。


朝、いつもの様にキラとカガリの迎えに行くのだが、どうも夢が邪魔してカガリの顔が見れない。
「アスラン?」
そうやって覗き込まれると、どうしても・・・夢のカガリと重なる。
でも、なんとか平常心を保って登校し昼もいつも通り一緒に食べる。


今日はラクスと言う子も一緒らしく四人で屋上に上がった。
キラはカチャッとドアの鍵を開け、屋上に入る。
「わぁ・・綺麗ですわッ!!お誕生日日和ですわね!」
・・・・今日は・・キラとカガリの誕生日だ。
「16歳か・・早いね、僕ら。」
「そうだなー・・あ!私結婚できるぞ!今日から!!」
-------結婚?!
昨日の夢をもう一度思い出す。カガリと結婚すれば・・毎日・・・・カガリとそういうことも出来る・・。
そして納得がいく、夢の中でカガリが忘れちゃったのかと言うのは誕生日の事か。
ラクスが美しい声でバースデーソングを歌っていて凄いと思った。
「早いな・・もうそんなに経ったのか・・。」
--------16か・・当然女の子らしくもなるよな。
「・・・・・あぁ。私たちが出会って、15年目だな。」
ある意味、結婚しなくてもずっと一緒にいれそうな気さえする歳月だった。
「・・あ、ちょっと僕とラクス----先戻ってるから。」
----これは・・キラの好意かな?と少し感謝する。
夢のように・・・・・カガリが欲しい。身体だけじゃない・・心も・・・・・全部。

「-----あの二人・・付き合ってるみたいだな。」
「え?---そうなのか?」
確かに・・少し仲がよくは見えるが・・・・・・・・。
カガリは「疎いな〜アスランは」と笑って昔を思い出すような顔をする。
--------ずっと傍にいたのに・・なんでつい最近まで・・気が付かなかったんだろう。この気持ちに。

「お前・・覚えてるか?昔・・・私と結婚するとキラと兄弟になれるからしたいって言ったの。」
「・・・そんな事・・言ったっけ?俺。」
少し不機嫌になったとカガリは顔をしかめていった。
「それに・・怪我した私のことおんぶしてくれようとして、「重たい・・」って言って結局背負えなかった・・とか。」
そういわれ、何となく侮辱された気分になってしまう。昔と違う・・今はカガリを守れるようになったのに。
「・・今は軽々出来るからな。」
そう怒るとカガリはハイハイと流してしまう----・・・・俺は・・その頃と同じだと思われているのだろうか?
「うわぁッ」
グイッと抱き上げられ、お姫様抱っこをしてみると、カガリは色気の無い声で驚いて見せた。
-----軽い。
恥ずかしそうにするカガリが可愛くて、微笑んでしまった。
「な?」
笑えばカガリはさらに顔を赤くしてしまう。
ちょっとやりすぎたのか、カガリは唇を尖らせいつもよりずっと小さな声で抗議してくる。
「わ・・分かったから・・・下ろせよ恥ずかしい。」
「誰も見てない。」
「そういう問題じゃないッ」
----------いや・・なのだろうか?
でも、心の中でただの照れ隠しに決まっていると決め付けて
「アスランっ!」そう言うカガリの声も無視して抱っこし続ける。
「・・お気に召しませんか?姫。」
ちゅっとふざけてキスをすると、カガリは潤んだ目を向け
「・・っな・・。」
と声をあげ頬をさする、その行動が可愛すぎて-------。
そして小さな身体をぐるっと見渡すと、ある一点に目が留まる。
「・・・・・・・あ・・。」
膝を抱き上げているせいでスカートが足元に下がり、そこからは白い下着が姿を覗かせている。
不意に昨日の夢を思い出し。硬直してしまう。
まるでフラッシュバックのように、その行為が浮かびヤバイ・・・・そう思うのだが頭が全く働かない。
グラッと身体が揺らぎ、カガリを落しそうになってそれを庇う形で倒れた。

「-----っつぅ・・。あ・・・・アスラン?!」
カガリが直ぐに起き上がったのは良いが・・俺の上で、俺自身が起き上がれない。
ぐっと胸元を引っ張りあげられ、無理やり起こされた。
「だ・・大丈夫か?」

---近い。そうもう5pも前に進めばキスが出来る・・。

そう頭に過ぎったのもつかの間、さっきの事を思い出し謝った。
「----わ・・悪い。」
カガリは少し赤くなったが
「・・あ・・・別に・・さっきの事なら・・。」
そう言われ安心したのもつかの間、カガリの手のひらから血が出ているように見えた。
「・・手・・見せてみろ。」
出された掌はじんわりと血が出ていた。
「あぁ、この程度なら舐めときゃ治るよ。気にするな。」
---------・・守れないままなんて・・嫌だ。
カガリの傷口にキスをして舐めあげるとちょっとくすぐったさそうにカガリは目を細めた。
舐め終わっても手を離さないのは・・きっとずっとこうしていたいから・・だと思う。
「-------近いな・・俺たち。」
--------こんなに近いのに。・・キスも出来ない。
カガリはビックリしてバッと立ち上がり離れていってしまう。
----・・はやく恋人になりたい。そう思いカガリの横に立ちいつも通り腕を組んだ。
屋上の扉に向かうと半開きになったそこから思いがけない光景が目に飛び込んできた。

「-----ん・・っぁ・・。」

----------・・・・・・・。

「「!!!」」

声になら無い声をカガリと二人であげる。
だってキラとラクスが熱烈なキスをしているんだから・・・。
暫くすると唇を離し、見つめあい抱き合っている。
思わずその扉から遠退き、カガリと見詰め合って今の出来事を整理していた。
「・・な・・・何だか気まずいよな?」
「あぁ・・。」
-------いいな・・キラは。

「・・・・・なんか・・凄いな。」
・・・・・・・俺も早くカガリとキスがしたい。
カガリは俺のそんな気を知らないように、屋上の扉に目をやっていた。
「そうだな・・。」

そう適当に流して、カガリの腕をグッと掴んだ。





































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あとがき
男の子ってこうゆう夢・・見るんですか?(分からん。)
でもアスランは見てるッ!!(断定的)絶対見てると思う!!
2006.03.19