「怒ってるだろ?」


「怒ってない。」




+強がり+




どう見たって怒ってるじゃないか。

目を逸らし、こっちを見ようとしない彼が怒っていない訳が無い。

「どうしたんだよ・・。」

そんな怒る事・・私したか?

そう思い下から覗き込んでもフィッと違う方を向かれてしまう。

なんだか・・少し哀しい。





どうしたんだよじゃないだろ・・っ。

だいたい、何なんだあの長身紫頭の奴は・・なんで軽々しくカガリの肩を抱く。

カガリの横に立つ・・・?俺なんて三歩後ろなのに・・・。

大体奴が許婚だと言うのは知っていたが、あんまりだ。





思い当たることなどユウナのほかに無いが・・。

アイツのことなんて私がどうこう出来る問題でも無いじゃないか。



知ってるさ、カガリがアイツの事を良く思っていないことぐらい・・でも・・っ




ムカつく。



スッと、カガリの細い指先が俺の指に触れた。

「・・ゴメン。」

カガリも解っているようだ、俺が馬鹿みたいに、子供みたいに嫉妬していることに。

「・・・・・・カガリが悪い・・訳じゃ・・。」

分かっている・・分かっているけど・・・・。


「嫌なんだ。」






恥ずかしい。自分がこんなにカガリに執着していることが。

離れていかないで欲しい。

どんな時も・・俺が守りたい。







だから・・







ムギュッ




「・・アスラン?」




こんな事でしか、君を守れない俺だけど



「俺が・・いるから。」






それがささやかな抵抗でしかなく、





子供の強がりだと知っているけど。


























+++++
あとがき。
アレックスになって直ぐ・・・むしろまだ16歳だと思って下さい。
子供っぽい恋愛を描きたくてこうなりました(汗)
アレカガは勘違いの恋とか子供の恋愛とか言われますが、
愛があれば全てよし。
それに、近頃脱子供の恋愛したようですしw
この頃は若かったと(苦笑)
2006/2/21