「アスランっ・・・」
その声を、幾ら心の中で繰り返したか分からない。
+リピート、リピート、デリート+
繰り返し、繰り返し、頭を流れた君の声。
どれもこれも泣きそうで、傍にいてあげないとと思わせる。
「私も・・頑張るから・・」
違う。
頑張ってないのは俺なんだ。
君を守ると約束したのに、俺は君に何も出来ない。
そして、プラントに行きザフトにもどった。
そして・・君は結婚式をあげてしまう。
「こんな渡し方ないだろっ」
そう真っ赤に頬を染めて、それでも嬉しそうな瞳を向けてくれたのに。
その指輪を何処かに置いて、君は・・・?
「ユウナ・ロマ・セイランの事は理解している・・が、納得は出来ない。」
そう言った筈だ。
君も・・相手になんてしていなかった・・そうだろ?
なのに・・・。
そして、また別れ際の瞳を心に写す。
酷く哀しそうで危なっかしい瞳。
『行かないでくれ』
そう言っているように見えた、あの瞳。
***
「・・・なんでザフトなんかにっ」
その言葉が胸を刺した。
俺がザフトに戻るのは駄目な事で、君が結婚するのはいいのか?
「アスランっ・・」
そう、心の中でなんどもなんども唱えていたその声を聞く。
やっぱり・・君は君だ。
そして、カガリの指に目をやれば、あの指輪が光っていた。
それに・・安心した。
でも、そんな私情に流されるわけにも行かない。
カガリと・・キラは間違っている。
それはちゃんと伝えないといけない。
少なからず・・お前達はまた・・沢山の命を殺めた。
その事実、俺もお前も・・。
その手はもう血で染まっているから。
***
「キラッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
フリーダム、そしてアークエンジェルが沈む。
深い海の底に、
嘘だ
嘘に決まってる。
キラ・・
カガリっ・・・。
怒っていた。
あの二人には
間違っていたんだ・・でもっ
殺されて良い筈が無い。
・・あれほど平和を強く望んだ者が、死んで良い筈が無い。
消えて良い筈が・・。
ないんだ・・・・。
「アスランっ・・」
その彼女の声が脳髄に響いた気がした。
+++++
あとがき
キラアス入っちゃった・・・?
でも基本的に繰り返してたのはカガリばっかりです。
アスランがAAメンバーを想っているのも少し書きたかった。
ってか、衝撃の存在(失礼極まりない・・・スイマセンシンファンの方・・・)で自由に勝つなんて未だに信じられん。