-----ふーん、それで外しちゃったんだ。











+「素直になれば?」+



カガリと久しぶりに兄妹水入らずで話していた時、フッとあの事を思い出した。

「指輪・・どうしたの?アスランから貰った・・。」

その言葉にカガリは目を濁す。分かりやすいなーと紅茶を飲んだ。

「嫌い・・になったとか?」


「違うっ!!」


カガリは必死になって否定する。頭をブンブンと横に振って俯いてしまった。

「じゃあ・・なんで?アスランだってショックだと思うけど?」

あの時彼は確かに『夢は同じだ、焦る事は無い』って言っていたけど。

「・・アスランの事は・・今でも大好きだ」

辛そうなカガリを見て少し意地悪を言ちゃったかな?と思うがまぁ良いだろう、コレぐらいなら。


「じゃあ・・なんで?」


好きな相手から貰った指輪、何で外しちゃうのさ。国が優先とはいえ、やっぱりアスランに失礼だと思う。

あのアスランの性格からして渡す時真っ赤だっただろうし、それを受け取るカガリだって真っ赤だっただろうし・・・。

そんな初々しい二人をラクスと微笑ましく応援していた自分達からしてみてもカガリがその指輪を外すなんて。


「・・縛りたく・・ないんだ。」

ポツンと言われた言葉に、なるほどカガリらしいと思った。


「大丈夫だよ、アスランだもの。」


大体あのアスランがカガリ以外の女の子に目が行くとも思えないし。

そんな事になったら、まず自分が許さない。

「アイツだって・・私みたいな子より、もっとお似合いの子がいると思うし・・・」

カガリらしくないその言葉に少し苛立ち、悲しくなる。


何をそんな自信をなくす事があるの?


「カガリは・・アスランが他の子と付き合っても良いって思ってるの?」

「-------あぁ。」


・・・。はぁ・・。

想ってるからこうなるのか、アスランの想いが分からないからこうなるのか・・・?


「素直になれば?カガリ」


「え?」

「アスランが好きなのはカガリなんだから。もっと自身持てば?」

「でも・・・。」

「好きなんでしょ?アスランの事。」

「・・うん」

「じゃあ、いいじゃない。それで」


そして立ち上がりカガリの頭を撫でてやった。


「よしよしってね。」


「私は泣いてないぞっ」


そうやって嬉しそうに頬を膨らませるカガリを可愛いと思いながら微笑んだ。

















++++
あとがき
アスカガのキラカガです。
本編らしくやろうと思い、シスコンキラをあえて外しました。
キラは男の子なので、何だかんだアスランの気持ちが分かるのかな?
確かにあのシーンは衝撃的でしたよ、指輪外すなっ!!みたいな
2006.03.01