デュランダル議長が"ディスティニープラン"を表明し
それに逆らうように、オーブが反対を表明した。
--------そしてそこには、二人のラクス・クラインの姿・・・・。
メイリンが・・アスランに攫われて、-----シンに・・殺された。
---たった一人の大切な妹。
・・・・お父さんとお母さんに----なんて言えばいいのだろう。
軍人として、プラントの為に生を全うした・・・ならまだ分かる。
・・・、ただ・・少し気に入ってた人を・・助ける為に命を捨てたなんて・・・。
-----情無い。
でも・・それでも、たった一人の妹だったのに。
ミネルバの廊下、思い出すたびに泣きそうになりなが歩いて、結局シンの部屋の前に来る。
「シン・・・」
分からない。
シンとは・・今恋人のような関係だが、それすら砂上の楼閣だ。
パンッと頬を叩き、思考を別へと走らせた。
-----・・さっきの・・映像は何だったんだろう。
答えは出ていた。
知っていた、自分だけ。
デュランダル議長のラクス様は"偽者"なんだと。
そう・・言っていた。アスランの知り合いが。---攫われた筈のアスハ代表と・・一緒にいた青年が。
「今のあのラクスはなんの?」
何で-----
「本物のラクスがザフトに命を狙われるの?」
・・・・デュランダル議長は・・少なからず、"あのラクス様"を使って・・プラントを騙している。
----あの人たちは・・それをずっとずっと・・知っていた。
アスランも・・・私も途中から・・知っていた。
確かに、アスランの部屋から出てきたラクス様の印象は最悪。
---------オーブに本物がいると思えば・・あっちが本物だとも確信できる。
ヤキンの戦いはラクス様もアスランも・・・アスハ代表も一緒に宇宙に出て戦ったのだから。
たった・・三艦体で。
・・・・その人たちが・・そう言うのなら、、--それにデュランダル議長のディスティニープランは・・少し嫌だ。
誰もが幸せに・・争うことなく?
----議長のやり方では、争うことなく、ではなく・・人々から"思考"というものを・・取り上げてしまう気がする。
でも・・確かに、考えなくていい社会では・・・争いはなくなる・・・・。
確かに・・戦争は終わり・・・消えうせる。
そして、少し気がかりなのはあのアスハ代表だ。
ヤキンの時の功績、姫と言う立場にとらわれない行動。
・・・あこがれた、昔は。・・・女性でも凄い人はいるもんだって。
でも、実際あってみたら・・・別に?というかんじて少し買被ってたと感じた。
・・・・変な人と結婚しそうになったし・・・。
そしてあの人は・・つい最近までアークエンジェルに乗っていはず。
-------何度も何度も・・この艦ミネルバも・・邪魔をされた。
でも・・あの人の声は・・ずっと泣いていた・・気がする。
だったら国に戻ればと思ったが・・戻れば--あの変な奴とも結婚しなくちゃならないし、
代表は・・一応出あるが、戦争を物凄く嫌がっていた。
先の大戦で父をなくしたからだろうか?
・・・アスランも、
あの人は・・もとからザフトにオーブのスパイとして来た・・?---違う。
あの時、アスハ代表ともう一人に凄く反発したのは紛れもなくアスランだ。
あれは---そう信じ込ませる為の罠?
-----アスランは、人を騙せるほど器用だった?
違う、騙せない。アスランは・・お人よしのいい人だった。
一軍人が考えても到底答えが出ない事をグルグル頭に巡らせる。
・・・でも、あそこで見たことは話すなと・・グラディス艦長にも・・言われたし・・・。
それでも、少しぐらいこの件に関して意見の交換をしたい。
「シン?」
そう壁越し話しかけるのに
「悪い、ちょっとレイと真剣な話してるから---。」
--------何よそれ。
・・・この頃、レイは冷たいし・・・
シンは----レイと話し込んでばっかり・・
-----メイリンが・・いたら・・・。
そう、考えた思考を消した。