「これは・・a-1034接続で、こっちは・・」
さっぱりわからん。
だけど一生懸命色の付いたコードを繋げる様を見ているのは悪くない。
ZGMF-X19-A=アスラン・ザラ
彼の趣味兼仕事は機械工学。
住みだした頃はなかなか話して貰えず、苦労したが今ではこうやってよく話してくれる。
と言っても、専門的な話しすぎてよく分からないのだが・・。
一緒にいて会話すると言うことが大事なんだろうと思う。
「カガリさん、アスラン。お茶にいたしましょう。」
彼女はラクス・クライン・・正式名称は忘れた。
「ああ、キラも呼んできてくれ。昨日から徹夜で疲れてるだろうから。」
女性の中の女性とも言える優雅さ、可憐さ、美しさを備えている。
歌と花が大好きで、特に歌は数居る歌姫(人形)の中でも格別に上手い。
CDも好評で第一段は見事にミリオンセラー突破した。
「眠いよ〜・・。」
そう言いながら階段を下ってくるのはキラ・・遺伝子的にはカガリの弟か兄にあたる。
アスランと連番なので彼はZGMF-X20-A。
まぁ、正式名称なんて研究者じゃない私は覚える必要なんてないんだけど・・。
「カガリー・・元気ちょーだい・・。」
そう言ってへろへろと私の膝に倒れ込む。まったく甘えん坊な双子だ。
「キラ、お茶菓子出すの手伝ってくださいな。」
「僕なの〜・・。」
一つ違うだけあって、ラクスはお姉さんのようにキラに言う。
キラは「アスランにもやらせてよ!」と文句を言いながら手伝う。
「じゃあアスラン。手伝おうか。」
「ああ・・。」
夢中になっていたオモチャを取り上げられたようにショボンとするアスランは可愛らしくて、カガリは微笑む。
アスランもそれに気が付いたのか、小さく微笑み返してくれる。
彼らは"人形"と呼ばれている。
けれど、私はそんな事ないと思うんだ。
確かに、私達よりずっと顔立ちが良くて、頭も良い、特技だってピカ一だ。
そして精神的・感情的に欠落が目立つのも事実だが・・。
「カガリ?」
「ん?」
私は、こいつらを人形だなんて思ってない。
「美味しいですわね。」
「ホント、工場じゃこんな美味しいの食べられないよ!」
嬉しそうに頬張るキラにラクスは優しい笑みをたたえる。
こんな事が出来る者達を何故"人形"だなんて位置づけにするんだろう?
「そう言えば、来月はメンテナンスだな・・。」
彼らの言うメンテナンスは、一日だけ工場に戻り、感情や思考を整理すること。
「僕等なんてもう年に一回くらいで良いのに。行きたくないなぁ。」
「・・・嫌いなのか?」
その質問にキラは首を捻らせる。
「・・うーん、嫌いって言うより・・僕はここが好き。」
白いテラスのテーブルにある、クッキーに手を伸ばし、キラはまた美味しそうに食べていた。
「私もここが大好きですわ。」
そういって、アールグレイのお茶をラクスは優雅に飲む。
アスランは黙って、庭を眺めていた。
毎日が同じように過ぎていく。
しかし、一日だって同じ日はない日々。
=日常=